磁石で重力を相殺し5時間回り続けるハンドスピナーが凄い
数年前に大流行したハンドスピナー。有名YouTuber達がこぞって自作ハンドスピナーを作って回転持続時間を競っていましたが、とうとう最強のハンドスピナーが生まれてしまいました。
なんとこのハンドスピナー、5時間も回り続けるそうです。
このハンドスピナーはCADで設計し、旋盤等で加工をして制作されました。
もはや企業案件レベルの完成度。
5時間も回り続ける理由
この独自設計のハンドスピナーが5時間回るワケは…
磁石を使用して重力を相殺している
ハンドスピナーの回転運動を止める要素の一つに”摩擦抵抗”があります。これを極力なくすことが回転時間を延ばすポイントであります。いろんなYouTuberがグリスを差してみたり、脱脂してみたり、ベアリングをこだわったりしていましたが、このハンドスピナーはもうワンランク上の工夫が施されていました。
軸の上部に磁石を取り付けることによって重力を相殺しています。
磁石により回転体を支える軸にかかる力が403gから8gまで軽減されていることがわかります。
軸の摩擦面積を極力減らしている
軸の部分を極力尖らせることで摩擦が起こる面積を極限まで減らしています。しかし、軸を尖らせると強度が不足するため、軸の部分に鉄の中では最高硬度の粉末ハイス鋼を使用。
軸受け部分には、もはや硬すぎて加工ができないサーメットのチップをそのまま使用しています。
空気抵抗を減らす工夫が施されている
空気抵抗を考え、極力凹凸を排除し、肉抜き部分はアクリル板で蓋をすることで空気を乱さないように工夫されています。
外側を重くすることで慣性モーメントを大きくしている
直径を大きく、重く、質量が外側に集中するようにレイアウトされています。これにより、慣性モーメントが強く働いて回転時間が伸びます。
以上の工夫が相まって5時間回り続けるハンドスピナーが作られたわけですね。
回転持続時間世界一のハンドスピナーの誕生?
ハンドスピナーを検索してもこれほどまで長時間回るものは見つかりませんでした。おそらくこのハンドスピナーが世界一の回転持続時間を持つものなのではないでしょうか。
この動画を見て、昔のニコニコ技術部を思い出しました。最近のテレビっぽくなってきているYouTube動画の中でこのようなgeekな動画を見つけるとなんだか嬉しく思うのは筆者だけでしょうか。